2008年03月06日

春の空に向かう君は

出勤前に見たササは、酸素ケージの中からこちらを見つめてた。
その目がぴかり、と、キレイな緑に光った。
ああ、あの時のメイみたいだと思いながら、家を出た。
行ってくるね、とは怖くて言えなくて、
「ササ、いつでも大好きだからね!」とそう言った。

シゴトに行く途中で妹からの電話を受ける。9:20。
よく晴れた朝。ついさっき。その時間に、ササは逝ってしまった。

酸素ケージの中からキャットタワーをずっと見ていて、
自分からケージを出たそう。
そしてそのまま、キャットタワーにのぼることなく、妹が見守る中で旅立った。
私の帰りを待つことなく。
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ササ、私の部屋に駆け込むと、キャットタワーをカリカリ爪とぎしてたもんね。
いつもご機嫌でキャットタワーでころころ寝転がってた。
最期に空を見たかったのか。
それとも、フミやメイのいる空に近づこうとしたのか。

昨日の夜は明け方までずっと、酸素ケージの丸窓から手を入れて、
ササの手をにぎったり、体をさすっていた。
そのたびに、ぎゅーっと手を握り返してくるササの手がかわいくて。
なかなか点滴が入っていかないのは、やっぱり血流が悪かったからなんだね。
留置針のついている腕をさすったり伸ばすと、点滴が落ち始めるから、
ずっとずっと、床に寝転がりながらマッサージをしていた。
拾った当時の瀕死のササに、自作のマッサージの歌を歌いながらしていたように。
ササは、どんな気持ちでそれを聴いて、私を見つめていたんだろう。
近づくお別れを、私もササも気づいてるような、気づかないフリをしているような。
私の中ではササの死は、どうしても否定できない、すぐ近くのとこに潜んでて。
ああ、でもぎゅーっと握り返すササの手は、とてもあったかくて。

朝、自分でがんばって丸窓を抜けてトイレに向かい、またうんpを出した。
思えば、みんなこうやって体を身軽にして旅立つんだね。
みんな同じだ。
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2004年組は、ササを拾ったのがきっかけ。
小さな、薄汚れて両目がぐちゃぐちゃで瀕死だったササを保護したことで、
私はお母さんや近所の人と話をして、近くの野良の子みんなをうちの猫にした。
小さなササは何も悪いことをしていないのに、その左目を失ってしまった。
右目はなんとか守ることができて、とてもキレイな大きな目で世界を見て。
今の私がいるのも、この猫屋敷があるのも、
すべてすべて、ササがきっかけ。

でも、ずいぶんよくがんばってくれたよね。
さすが、私の王様。猫屋敷の王様。
でも、ササはフミのそばに行きたい気持ちも、ずっと持っていたんだろうね。
この晴れた春の空の中で、みんなに会えた?

10ヶ月の間に4匹の大切な家族を失ってしまった。

ササがもう苦しまなくていい安堵も、確かにあるんだけれど。
でも、
それでも、
あったかいササが帰宅を待っていてくれることが、どんなにうれしかったか。
生きてると確認して、どんなにうれしく、どんなにほっとしたことか。

声を出さずに、かわいらしく鳴くササ。
ひざによじ登って、特等席を占領した!と得意げに丸くなって眠るササ。
もう一度、ひざまくらして丸くなって眠るササを見たかったな。
一緒に眠りたかったな。

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ササの命が消えたこの世界が、今はすごくつまらないよ。
一緒に、どこまでも一緒にササと行けたらよかったのに。
私も一緒に、ササと死んで行けたらよかった。
まだ、闘病生活はこれからもいろんな形で続くのだろうけど、
もう、私は走り続けたくない。

私にとって、瀕死から助けたキレイな片目の王様は、ほんとにほんとに大切なササで。
大好きで大好きで、大切で大切で、
どんなに言葉を並べても、言い足りないくらい大切な、大好きな。だいすきな。
片目の白いキレイな王様。

私はササを、心の底から誇りに思ってるんだよ。

大好きなササ。
この3年半、一緒に生きてくれてありがとう。

春の空の中に、一緒に私も行けたらよかったなぁ。
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帰宅してササを目にしたら、もう気力をなくすと思うので、
走り続けることはもう、できないと思います。

今までたくさんの応援、ありがとうございました。
posted by りゅう at 10:39| Comment(18) | ◆ W&膿胸・皮膚病ほか(ササ:W) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月05日

そうだ!点滴だ!

ササへの強制給餌のことで連絡をもらって考えたこと。
体を休ませてる時に無理に食べさせると、
余計な酵素を使って排泄などでも体力を使ってしまうとの事。
(↑かなり大雑把にまとめてるけど、ホントはもっと丁寧な説明)
「ササにムリにごはん食べさせないほうがいいのかな…」
そうお母さんに向かってつぶやくと、
「人間だってあれだけ具合悪い時に、ごはんたべられないでしょ」って。
動物は具合悪い時は絶対食べないよ、と断言してた。
これ、成がごはんを食べられなくなった時から、何回か聞いたことある。

メールにあった、電解質の水分を取らせる方が、体に吸収されやすいし、
脱水症状を起こしやすい&黄疸の改善で輸液をしているササにいいのでは?と、
その提案になるほどなぁ、と思った。
そういえば、妹が動物用の電解質液作る粉、買ったって部屋に置いたような…

でも、自分から水を飲まないササに水分を取らせるのは難しい。
うっかり気管に水が入ってしまったら、それが元で肺炎にもなりかねない。
スポイトでぴちょん。ぴちょん。と垂らしたり、
お鼻の先にちょんちょん、と電解質液をつけると、ぺろっと舐めるけど…
くっ、くっ、って呼吸が乱れるんだよね。難しい。

ササは良いのか悪いのかわからないけど、先日よりは安定した呼吸。
トイレはがんばって歩いて、でも倒れそうになるから支えてるんだけど、ね。
足とか汚れを拭いていると、いそいそとケージ内に戻ろうとするから、
やっぱりこの酸素ケージの中ではラクなんだろうなって思う。
よかった、レンタルして。

今朝のササに輸液2本(120ml)したら、急に座るポーズになって…シッコをはじめた。
あわててシーツを引っ張ると、その色がくっきり分かる。
まっ黄色!
脱水症状でも尿は黄色くなるし、黄疸でもなるし、輸液のビタミンでもなるし。
いろんな要素が組み合わされて、ものすっごい黄色になりました;_;って感じ。
肝臓の影響もあるんだろうなぁ。

昨日、ササにお話をした。
「私泣いちゃったけど、ササは治らない病気じゃないんだよ」
薬飲んだり、ごはんを食べて体力をつけたら、治っていく病気なんだよ。
病気っていうより、肺にケガしたようなものなんだよ。
ササに話しかけながら、自分でも「そうだった」と腑に落ちた。

膿胸は決して治らない病気じゃない。
実際、肺の洗浄は体力の問題でできないけど、膿や胸水の量は格段に減った。
私の言葉を聞きながら、ササはそのキレイな右目を丸くして、私をじっと見た。
少しずつ、良くなっていこうね。

体や胃を休めるのはもちろんだと思う。
でも、ササはかなりの衰弱なので、生きるためにも少しは食べ物を摂らないといけない。
かといって、危篤っぽいヒトを考えても、食べ物食べられるわけないよなぁ・・・
ヒトの場合だったら、どうする?

そうだ!点滴だ!

ササは今、腕に留置針がまだ入ったまま。
私はフミの時に、ビタミンやアミノ酸が入った液を静脈点滴したことあるじゃないか!

もっと早く気づけばよかったと、
院長先生にササの食事の相談と、点滴について聞いてみた。
ササを病院に連れて行くのはちょっとムリなので、
夕方、点滴セットを取りに行くことになった。

ササ。

私はまだ、ササにしてあげられることがあるね!
栄養をたくさんとらせてあげることは、今はできないけど、
こうやって出来ることはまだ、ちゃんとあった。
ササがゆっくりがんばってくれる限り、私はいろんな工夫とワザを駆使するよ。

だから、もっと一緒に生きよう。

つらいかもしれないけど、苦しいかもしれないけど、
私はやっぱり、あったかいササが好きだからね。
一緒にがんばってくれるかな?
posted by りゅう at 21:22| ◆ W&膿胸・皮膚病ほか(ササ:W) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月04日

良いのか悪いのかわからない

良くなっていくかと思ったササの状態が悪化して、
昨日の夜からもう、もしかしたらって死を覚悟していた。
「いってきます!」が成の時のようにおわかれの挨拶になったら・・・と、
不安な気持ちいっぱいでシゴトに行ったものの・・・

もうすでに旅立ってしまったかもしれない。
今、旅立とうとして私を探してるかもしれない。

そう思うと極度に心配になってしまって、シフトを変えてお休みにしてもらった。

帰ったらもう旅立っていた・・・の方がショックが少ないかな・・・
旅立っていたら、シゴトにもどろう。
ササが生きててくれたら、お休みして一緒にいよう。
生きてるかな、旅立ってしまったかな。
ずっとずっと、そんなことを考えていた。

フミ、たぬき、ハク、と続けて見送ってきたから、
ササの今の状態が死に近いかもしれないって、そう思わざるを得ない。

やらなくちゃいけないことだけ、ざっとがんばって。
家を出てから3時間後に、大急ぎで帰宅すると・・・

酸素ケージの外、置いておいた枕クッションの上にササがいた。
おなかが動いてる。生きてる。
ケージの丸窓から出てトイレに行ったんだけど、
うんpをして疲れてしまって、
体にかけていたフリースが丸窓に詰まってて、戻れなかったみたい。
帰ってきてよかった!
呼吸は昨日より落ち着いていたけど、ずっとケージの外にいたら危険。
ケージの中に戻してあげると、ササは眠ったようだった。
朝はずっと右目を見開いてて、時々瞬膜が出るからものすごく心配で。
良いのか悪いのかはなんだかもう、わからないけど、呼吸が落ち着いてる。
くぅ、くぅ、って苦しくてこちらを見て鳴くのは、ほんとにつらい。
それがなく、浅いけど静かな呼吸はほっとする。続きを読む
posted by りゅう at 14:08| ◆ W&膿胸・皮膚病ほか(ササ:W) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

ササの輸血と危篤

ササの状態が良ければ肺を洗浄するってことだった今日。
酸素吸入器がやってきたことによって、
常に安定して通常より濃い濃度の酸素を送ってあげられて安心だったのに。
昨日の朝、輸液をする時間がなくて、
ごはんをササにあげてシゴトに行ってしまったのが悪かった。
帰ってきたササは、呼吸が少し荒くなって、状態が良くない。
ごはんよりもまず、輸液だったんだ・・・と心の底から後悔した。
脱水症状はこわいね。
できれば、自宅で輸液をするワザを習得しておいた方がいいと思う。
夜、ごはんなんてもっての他!のササに、急いで輸液3本180ml入れて。

翌朝、それがすっかり吸収されるのを見て、2本また入れて通院。
吸収されていないのに輸液をどんどんしてしまうと、
血液が薄くなってしまったりいろんな弊害があるので、要注意。
口の中(乾いてる、乾いてネバ気味とか)を見て、決めた方がいいって。

はねとササを連れて病院にいったけど、
ササははねより血液検査のデータはいいんだよね。赤血球数値。
炎症が起きてるから、白血球の数値は高いんだけど、
これは好酸球だっけ?炎症が多いと高くなる白血球が増えていたから。
そりゃあ、膿胸になったくらいだもんね。
肝臓はぼこぼこしてるけど、取った胸水からリンパ腫のものは出てこなかった。
この炎症が治まれば、呼吸はラクになるのかな?

ササの状態が思ってるより良くないので、
この状態で麻酔をするのは危険だと院長先生が話してくれた。
膿胸の治療で手っ取り早いのは、開胸して悪い部分を取っちゃう事。
そうすれば炎症が広がることもない。
・・・ないんだけど、ササにはその体力がない。
状態を良くするために何ができるか。
それを院長先生といろいろ話して、輸血をすることにした。
今回の猫屋敷供血部隊は、ハル(エイズキャリア)と空(白血病キャリア)。
ササとはねを預けて一度帰宅し、ハル&空を連れて再び病院へ。

5kgの空も大きいけど、6kgのハルといると大きく見えないね、と院長先生。
私と妹も、ハルってかなりデカいんだ・・・と再確認した。
そんなわけで、供血は6kgのハルからササに。
はねは、今回の輸血はしないで様子をみることになった。続きを読む
posted by りゅう at 00:00| ◆ W&膿胸・皮膚病ほか(ササ:W) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月01日

酸素吸入器、再来!

レンタル手配をして、翌日やってきた酸素吸入器。
私はシゴトだったので、妹から「なつかしいなー」との写メを受け取った。
電話で確認すると病院が込んでいるので、ササの診察は午後に。
その間、さっそく酸素ケージにササを入れてあげるようにって返事をした。

その前に購入した「活気ゲン」も緊急時には持ってていいものだと思うけど、
マイナスの点は「1.すぐに酸素が尽きてしまうこと」なんだよね。
最大ノズルで使うと9分で終わってしまう。半分にしても18分。
移動の間とか、そんな時間でしかない。
マイナス点その2は、鼻先にチューブをつけても外にもれるよね?ってこと。
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赤血球だけに問題があるはねや、肺の働きが悪いササには、
やっぱり常に身の回りに高濃度の酸素があると安心できる。
そんなワケで、酸素吸入器のレンタルを決めた。ちょうど月初から使えるし☆

診察を受け、レントゲンをとったササは、肺の白いもやがずいぶん薄くなったそう。
抜ける胸水もずいぶん少なくなってきたからね。
抗生剤もきちんと時間を守って飲ませているし、コンベニア注もしてあるし。
次の3日の診察で、調子が良いようだったら肺の洗浄をすることになった。

前回酸素吸入器をレンタルしたのは、2006年のメイの貧血(赤芽労)の時。
1年半経ってやってきた今回のケージはちょっとグレードUPしてる。
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・丸窓のロックがしっかりしたものになった。
・酸素をケージに送るチューブの取り付け口が上面になった。
・ケージの上面にケージ内温度計がついた。
・音がちょっと静かになった。

音は、畳やカーペットの上ならかなり静か。
なんとなく屋台のわたあめ屋さん付近の音がする感じ。
移動した私の部屋はフローリングなので、ちょっと音が大きく響くけど以前ほどじゃない。
使用した感想や改良点を提案したけど、
そういう意見がちゃんと取り入れられて、より快適になったんだね。

私の部屋に来た酸素吸入器を見て、キリが不思議そうな顔をしていた。
「あれ?これ、めったん(メイ)が入ってますよね?」って、そんな表情。
そうだよ、メイと一緒にキリも入って、仲良く寝てたよね。
今ケージにいるのはササだけど、きっとメイも「おお!」って近くにいるんじゃない?

あの、キレイな夏の夜空の思い出の日まで、
酸素吸入器は、我が家の大切な拠り所だった。
今も、その機器がうちに戻ってきたっていうだけで、心から安心できる部分がある。

ササをケージから出して強制給仕をすると、
「もうヤだな…」ってなるとケージに戻ろうとする。
丸窓から出入りするんだよ、めったん(メイ)もここから出入りしてたんだよ。
そう教えて1回練習したら、ササはそこからちゃんと出て、トイレに行ってた。
まだ量は少ないけど、ある程度ムリにでも(吐かないように)食べさせたおかげか、
夜中トイレに行って帰ってくる間、見てたけど倒れないでブジに戻れた☆
ケージ内にゆたんぽ2つだと、ちょっと暑すぎるかな?
ササはまだ自分でお水を飲まないから、暑すぎても脱水につながりそう。
今はやせすぎの状態だけど、
これから少しずつ回復してまたふっくら白猫になろうね!

ごはんはa/d缶に、みんなにもらったサプリやヤギミルクの粉を混ぜ込んでいる。
先日から、Gaviちゃんにもらった「うずらの卵」も混ぜてるんだ☆
成のリンパ腫の時に、
病院1の先生に「卵黄は栄養がたくさんつまってますよ」と教わった。
命を生み出す部分だもんね、卵黄。
ササの缶詰とはねの缶詰にまぜてまぜて。
a/d缶ってかき混ぜるとやわらかくなるけど、卵が入るとさらにマイルドな感じになる。
お湯でゆるくのばすより、栄養も味もいいんじゃないかな?

はねは少し黄色っぽいのは変わらないけど、機嫌よく元気に過ごしてる。
輸血してから1週間過ぎたけど、前回のように急激に食欲が落ちることもない。
・・・やっぱり、なると天の血は強いのか!

この調子で長持ちしてね!猫屋敷の血!
posted by りゅう at 14:27| ◆ W&膿胸・皮膚病ほか(ササ:W) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする